煙や臭いを抑えるためには 適切な燃料(木材)選びが大切です。水分を多く含んだ木材を燃料として燃やすと煙突から たちまち白煙が広がってしまいます。また、ペンキ類が塗られた木材や接着剤で固められた合板を燃やすと、有害物質を含んだ黒煙や悪臭の原因となり
燃焼室の温度も急激に上昇するため薪ストーブ自体の寿命の短縮に繋がるようです。一般に含水率が15%~20%以下の木材が薪として適していると言われていますので「含水率が15%~20%以下の化学物質を含まない木材」が
ベストな状態の燃料と言う事になります。
樹木によって特徴がある
薪となる樹木は主に広葉樹と針葉樹で区別され、それぞれに特徴があります。樹木の品種によっても差がありますが、一般に針葉樹は着火性は良いですが
、火持ちは良くありません。逆に、広葉樹は火持ちしますが着火性は針葉樹と比べたら良くありません。私の手順としては着火を細いサイズの針葉樹で行い、後に中サイズ(~大サイズ)の広葉樹を追加する様な手順です。
燃料となる薪の入手
1 薪として売られている商品を買う
お金は掛かりますが、商品として売られている物を買うのが一番確実だと思います。専門のショップから木材店、ディスカウントや通販などでも入手が可能です。薪となる木の品種や量によって価格は違ってきますが、薪として売られている木材の殆どが保水率20パーセント以下まで乾燥させてあり即燃料として使える状態です。私もメインで使う薪は購入してきたものが多いです。100kg単位だと単価をかなり安くできるそうですが、月に数回の使用ですので割高になりますが小分けしてある分を毎回購入しています。
2 廃材を貰う
新築中や解体中の現場で大工さんや業者の方に一言いえば、かなりの確率で無料で貰う事ができます。無処理の木に限っては使用が可能ですが、ペンキを塗ってある木材や接着剤で固められた合板は化学物質を含むため、燃やすと有害物質を含んだ黒煙や悪臭が出るので使えません。塗料が塗ってある木材に関しては、電気カンナなどで塗料を剥げば燃料として使える場合もあります。
クレオソート油の塗ってある廃材や板は経年劣化して薄くなっているようでも絶対に使ってはいけません。(木材の経年劣化で無垢に見える事がある)
クレオソート油とは、線路の枕木に塗ってある防腐処理剤で、浸透性に優れており木材の奥まで染み込んでいます。板壁の住宅などにも使われている事もあり、これを燃やしてしまうと30cm程度の板切れでも最強クラスの煙と悪臭が出ます。水分でも含んでいようものなら、煙の量は更に増すことになります。
3 剪定後の枝木など
剪定した枝木も薪として使えますが、剪定したばかりのものは水分が抜けきっていないので白煙の原因になります。ですので、家の軒下など雨の当たらない場所などでしばらく乾燥させた後に使います。私の場合、知り合いの造園業者さんに声をかけたところ「取りに来てくれるなら好きなだけ持って行って良いよ」との返事でした。不定期ではありますが良いサイズのものが入手できるようになりました。
4 流木
河川で拾われた流木は乾燥させれば燃料として問題なく使われます。海水に浸かった流木も乾かせば燃料としては問題がないものの、塩分を含む為 ストーブの錆の原因となる可能性もるので避けておいた方が無難です。また、河川の流木はダムやその市町村などによって流木の無料配布がされる場合もあります。
5 ダンボールや古新聞
木ではありませんが、身近に手に入る燃料素材としてダンボールや古新聞があります。火のつきも良く最初の着火に少量を使う分には問題ないと思いますが、大量に燃料として燃やしてしまうと燃えカス(カーボン)が煙突内に付着したり、最悪の場合煙と一緒に舞い上がって灰(カーボン)を降らし、近所の洗濯物などを汚してしまう事もあります。
※画像は少量の段ボールを燃やしてしまい煙突内に付着したカーボンです。幸い灰は殆ど舞い上がりませんでしたが、終了後に煙突掃除をする羽目になりました。(汗)